Alto-Extremo NEOFLEXのご紹介
木箱に収められております 水準器は標準装備
本体上部 底面部
押し込んだ状態 ネジを外した状態
まず構造はマグネットの反発の力を使ったフローティング構造です。
本体裏側にネジがあり、コインで回していくと、反発が強くなり、またフローティ
ングの幅は狭くなります。一番軽い状態ですと、反発が弱く、ふかふか状態になり
ます。
セッティングは正直簡単ではないですが、しっかり調整ができればその効果はかな
りのものとなります。
選択の仕方としては使用する機器の重量でお考えいただければと思います。
NeoFlex M 0.5〜3.7kg/1個あたり: 1.5kg 〜 約14kg の機器
NeoFlex L 0.7〜8.0kg/1個あたり: 2.0kg 〜 約32kg の機器
NeoFlex XL 1.5〜15.0kg/1個あたり: 4.5kg 〜 約60kg の機器
3個セットにするか4個セットにするかというのも重量の問題となりますが、
Mサイズ3個セットの場合は11.1kgまで
Lサイズ3個セットの場合は24kgまで
XLサイズは3個セットの場合は45kgまでとお考えください。
さてこのインシュレーターの難しいところがどれぐらいテンションをかけるかと、
水平をとるかとなります。
テンションが弱すぎるとフローティングしません。また強すぎると下のマグネット
と設置部分のクリアランスが無く、効果が出ません。
いかにフローティングした状態にするかがポイントになるかと思います。
ただそれだけでは無いのが難しいところで、例えば前2点、後ろ1点の3点支持で使用
した場合は前と後ろで重量バランスが変わりますので、同じテンションでやった場
合沈み込み方が変わってしまいます。そうなりますと水平がとれません。
付属品として水準器が入っておりますので、水平が取れるように3点を調整してくだ
さい。
実際簡単に話をしておりますが、ラック内では非常に難しい作業になると思います。
ラック内の機器の場合は可能でしたら、一度ラックから外して、平行な床で調整し
た方が良いかもしれません。
さて調整のポイントとしては、手に届いた状態ですと一番軽い状態になっていると
思いますので、それをテンションがある程度かかるまで回しこんでください。
そこからネジを回す切り込みの部分が本体正面から見て平行になるように位置を合
わせてください。
こちらの作業は単純に解りやすくする為ですので、特に必要ということではありま
せん。
その状態からテンションを緩めていきますが、その時の目安としてネジを半周ずつ
を1として回してください。
個人差があると思いますが、Sですと11回転、Mですと15回転、Lですと16回転で床に
軸部分が設置することになります。
これはお客様が自由にやっていただく部分に関しましては、特に必要ないですが、
調整が面倒という場合にこちらにある機材で実験してある程度の目安をご案内する
為のものです。
E社のKという型番に使用したいという場合には
Lタイプ 4個 使用した場合は 目安として 2/15〜4/15を4か所に使用するなど
事前のご案内が出来ると思います。
但し、難しいのは重量バランスが前後で違う場合も多く、その場合はテンションの
かかり方が違います。また3点の場合は特に難しいと思います。
あるお客様は使用したい機器を事前に聞いておりましたので、店頭のデモ品を使用
して実験しました。
アナログプレーヤーで重量バランスを考えた時に、プラッターが真ん中ではありま
せんでしたので、バランス的には左側によってしまいます。そこで足の位置は
もとの足の位置から離れ、手前は中心で3/15、奥はセンタから数cm左にずれた位置
の4/15、右側はセンターの位置に9/15回転が目安ということでご連絡しております。
かなりずれた位置での設置になりますが、この置き場所も重量バランスを考え、平行
がとれた設定になります。
設置ですが、もともとの機器の脚の位置にも左右されます。簡単に外せる脚ではなけ
れば、それを回避した位置におかなくてはいけないところです。
実際外したほうが音が設置しやすいと思いますが、こちらはメーカーによっては外せ
ない場合、またはネジが残ってしまう場合もありますので、むやみに外すということ
は控えた方が良いかもしれません。
実際外した方が良いというのは、メーカーによってはしっかり重量バランスを考えて
足をつけているケースも多く、その位置にこのNEOFLEXを設置するというのもありか
と思います。
このメーカーの考え方はもとの足の下ではなく、これを使用して本体で受けて欲しい
ということを話をしております。
安全性の面もあると思いますが、スパイク仕様機器の場合はスパイク受けという考え
方は持っておらず、スパイクを外し、こちらで設置するという考え方です。
設置例などは輸入代理店のページをご覧ください。
輸入代理店ノア ホームページはこちら
さてインシュレーターは市場に数多くあります。考え方としてとよく目にするのが
点接点の考え方のもの。インシュレーターによっては、ボール(球)の考え方の点
接点も多くあります。
またスパイクとスパイク受けを一体化させた足もあります。
ESOTERIC社やTAD社などはこちらになります。
その次は素材によるもの。昔からブチルゴム、最近ではカーボンや複合素材で共振
を防ぐものなど。
そしてフローティング構造。こちらも昔からありますが、空気入れを使ってフロー
ティングさせたエアー式。そしてスプリング方式もこちらに入るかと思います。
そしてこのNEO FLEXは磁気の反発を利用したフローディング構造になっております。
様々なインシュレーターを試してきましたが、一長一短というよりも適材適所。
そして音楽の方向性。また改善したいポイントがどこにあるかということでお勧め
するものが変わってくるのが本音のところです。
音の厚みを出したい時に、方向性を間違えると細い音になりますし、情報量は上がる
が音がきつくなってしまう。またクリアになるが、音が軽くなるということもあるで
しょう。ここがインシュレーターの難しいところでもあります。またラックでも音が
違うように設置している場所の基準が違った場合などでも変わってきます。
今までも多くのアクセサリーをご紹介させていただきましたが、全てのお客様に同じ
商品をお勧めはしておらず、目的、用途によってお勧めを変えてきておりましたが、
このNEO FLEXは私の中で違う印象をもっております。
そこで試聴をしながらご案内させていただきます。
MタイプをNAS兼トランスポートであるDELAのHA-N1ZS10に使用しましたが、驚くべき
変化で情報量が増え、S/Nが良くなり、それでいて低域の沈みこみが良くなり、厚み
が増します。どうしても先入観で軽くなってしまうと思っていたのですが、そうなら
ず音の安定感が増しました。これはジャンル問わず良くなることが解りました。
OCTAVEのプリアンプ HP700をLサイズ3点で設置しました。前2点、後ろ1点にしており、
テンションのかけ方は前と後ろで変えております。
これもかなりの好印象で、更にS/Nが増し、奥行感が出ました。また解放感も出て、
晴れやかに感じます。
OCTAVE HP700は電源部が別にありますので、こちらの下にはMタイプを3点で設置
しました。本体の効果も大きいですが、この電源部もやはり重要で、こちらも
同じ方向性の変化で更に低域の安定感、高域の静寂感が増し、聞きやすくなり、
リアリティが増します。表現力が増し、音も弾むようになりました。
最後にあるプレーヤーでXLサイズを実験しました。
こちらも良い変化と言いたいところですが、正直必要ありませんでした。
このNEO FLEX自身は受けている部分がゴムのせいかは解りませんが、音のエネル
ギ-が減ったような感じと、逆に解放感がなくなってしまいました。実は試した
メーカーは足の部分にはかなりこだわりをもって作っており、その足の位置も重
量バランスを考えているのではないかと推測されます。足も含めての音作りをし
ている為だと思います。もしかしたらオリジナルの足を外して使用した場合は効
果は違うのかもしれませんが、あえて実験はしておりません。
さてサイズによる実験も行いました。Mは重量制限がありますので、今回は
LサイズとXLサイズで行いました。
接地面が大きいほど、音が良いという訳ではなさそうです。
逆に先端のゴムの部分の影響か厚みは出ますが、スピード感が遅くなるように感じ
ます。
あえて大きいサイズを選ばずに、重量が重い場合は数を増やすということにして
お使いいただいた方が良いと思います。
まずは使用機器をご連絡の上、ご相談いただければと思います。
これは私は手放せないインシュレーターになってしまいました。
ラックにもよるとは思いますが、あまりこだわりを持っていない足であれば悪くなる
ことはあまり考えられない印象です。
是非このインシュレーターでひとつ上行くサウンドをお楽しみにいただければと思い
ます。
2016年1月10日 H.A.L.3 島
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