VOL.59 MISTRAL EVA



写真はEVA-U15


今回はルームチューニング材や耐震ボードのArteを取扱いしているエスカートがプ
ロデュースしているブランドMISTRALから発売された「EVA」をご紹介いたします。

このEVAというのは略文字であり、正式には
「Electromagnetic wave & Vibration Absorber」

最近ではPC AUDIOやネットワークオーディオなど次世代ソースということで様々な
製品が出てきております。
パソコンをトランスポートとしてUSB出力でUSB DACに接続するといった形式もあれ
ば、LINNを代表として、ネットワーク機能をもったNASに音源をストレージし、その
音源をネットワークプレーヤーに送るようiPad等で指示をして再生する方法などあ
ります。

今ではこの分野はハイエンドオーディオの世界にも入ってきております。
例えばLINNのKLIMAX DS。dCS、CH Precisonなどもデーター再生をかなり意識してい
るといっても過言ではありません。

そういったところに目を向け、企画、開発したのがこのEVAです。

まずはノートパソコンをトランスポートにしているお客様はそのパソコンの置き方
を意識することもなく、ネットワークプレーヤーで重要なファクターであるNASの置
き方に注目することはなかったと思います。

実際影響してくるものとしてHUBやルーターときりがない世界の中で、最近USB
ケーブル、LANケーブル。そしてハードディスクとSSDといたっところで音質が語ら
れ始めましたが、私としても周辺機器の設置の仕方というところまでは深く考えた
ことはありませんでした。

1か月ほど前にエスカートの代表鈴木氏がこのボードの試作機を持ってきて試聴を行
いました。半信半疑で試聴をしましたが、一聴してその違いを感じることが出来、
更に驚きを隠せませんでした。

LINN DSが登場して6年は経とうかとしておりますが、まだまだ可能性があるという
ことに対してある種の喜びを感じることが出来ました。

ということで前置きが長くなりましたが、まずは商品のラインナップをご紹介させ
ていただきます。



■EVA-Umini サイズ W197 x H7 x D197mm \27,300EVA-U13  サイズ W340 x H7 x D242mm \33,600EVA-U15  サイズ W380 x H7 x D265mm \36,750

このEVAはPCオーディオに悪影響を及ぼす電磁波に着目し開発されておりますが、そ
の対策として大きな特徴が2つあります。

まず第一にボード本体の構造。

中に特殊な電磁波吸収シートを施しており、それを熱伝導に優れたアルミ素材でサ
ンドイッチした構造となっております。実際接着に関してなどは特殊な手法を用い
ているとのことでこちらは企業秘密とのことです。
実際ボードをたたいてみると妙な響きが乗っていないことを実感いただけると思い
ます。

そして特殊なアーシング技術。

このボードの背面にはミニUSBの端子が付いております。こちらはパソコンやNASな
ど使用していないUSBの端子とオーディオボードを付属のケーブルで接続することで
シャーシのシールド効果を更に高めS/Nを向上させることが出来ます。

QNAPのNASであればフロントにUSBメモリー用の端子がありますので、そちらに接続
していただければと思います。



写真はEVA-U13



写真はEVA-UMINI


それでは、試聴コメントをさせていただきます。

ますはNASに使用して、LINN AKURATE DSMで試聴を行いました。

使用モデルはEVA-U13。

まずはアースをとらない状態で試聴いたしましたが、音の純度が格段に上がります。
余計な雑味が減り、弱音部分の表現力がアップします。解像度がやたら上がったと
いう感じではなく、素直な音の出方になったという言葉の方が解りやすいかもしれ
ません。まだ使用前、使用後で比べてみれば音が固まっていたのがほぐれて、解放
感も増したような変化になります。
次にアースを接続してみました。
ボードの有る無しの変化の方が目立ちますが、またこれは質の違った音質向上で、
静寂感が増します。これはS/Nが良くなったところに起因するところが大きいと思い
ますが、奥行き感も出ます。VOCALがすっと浮き出し、しっとり感も出てきます。

この違った方向性の違いの変化が見事に絡まってかなりの音質向上になっておりま
す。

実際NASであればEVA-Uminiのサイズでも良いということで、こちらでも試聴を行い
ました。もちろん先ほどのU13と同じ方向性の変化とはなりますが、効果的には
U13の方が大きく感じます。もし設置に余裕がありましたら、大きめの方が効果は大
きいようです。
		
次にパソコンの下に使用しました。

お店で使用しているのはSONYのVAIO SSD搭載で再生ソフトはfoober2000となります。

基本的にはNASの下に使用した時と同じ変化となっておりますが、こちらはボードで
の違いよりもアーシングの違いの方が大きく感じ、かなりS/Nが良くなり、静寂感が
増す印象です。使ってみると手放せなくなります。

欲を出してHUBの下にも敷いてみましたが、劇的まではいかないものの違いを感じ取
ることが出来ました。

オーディオ製品と一緒でこういうPC関連の製品でも設置の仕方で一歩上行くサウン
ドを実現できる製品の登場です。

興味のあるお客様は是非ご相談ください。

さてすでにご注文いただいたお客様より、

ベールが1枚はがれて、その下から「綺麗に磨かれた
本来の音」の姿が出てくるような印象です。(NASに使用)

LaptopとNASに適用しました。貴社での視聴時と同様、かなりの効果(透明感と音質
のメリハリ向上)が実感できています。

NASに接続。。変わるネェ。グランカッさの皮の揺れがヴィヴィッドに伝わり、微小
信号が曇りなく再生されるようにハッキリと変化。

ソフトによって雑味が取れて良い部分とすっきりしすぎるかなと思える2面性があり
ますが、これが本来の音なのかもしれないと思うとやはり必要性を感じてしまいま
す。パソコン関連の仕事をしていますが、オーディオの世界となるとまた違った
面白さをこの世界でも感じます。


といったコメントをいただいております。

今現在LINN DSを想定したボードの開発も行っております。

引き続きご期待ください。


2013年11月25日 H.A.L.3 島