Vol.41 オーディオボードでの音の違い

今回は、当フロアで実際に使用しているオーディオボードをご紹介致します。
まずは、下記スペックをご確認下さい。

メーカー【 TAOC 】【 KRIPTON 】
型番SCB-RS50GAB-3000
価格\34,650\35,700
構造金属粉配合の特殊コーティングで7層構造ジルコンサンドと鉄球サンドを使用
サイズW 500×D 450mm×H 55mm W 490×D 450×H 55mm
ブラックチーク・マホガニー・ブラック
その他別サイズあり別サイズあり

メーカー【 ACOUSTIC REVIVE 】【 Ilungo 】
型番YST-64grandezzaSTD
価格\35,700\68,250
構造キャビネット、ポリプロピレン粒子充填材、
バーチ合板トッププレートの組合せ
アピトン合板
サイズW 524×D 462×H 64mm
接地面:W 480×D 400mm
W 488×D 439×H 60mm
キャビネットはダークブラウン、
トップはブラック
ラッカーによる黒色半艶
その他別サイズモデルあり、特別サイズ、カラー相談可


今回は上記4種類のモデルを「スピーカーボード」として比較してみました。

1)TAOC 「SCB-RS50G」
全体的なバランスに優れ、情報量も上がり、低域は締まる方向です。
多少金属質な音色は乗りますが、耳につく様な感じではなく、「きっちり・しっかり」という優等生的なボードに感じます。 アクセサリー業界では既にメジャーブランドとしての地位を確立しており、安心してお使い頂けるボードです。
しかしながら、このボードは今までのTAOC製品の中では、一番クオリティが高いのではないかと思います。

2)KRIPTON 「AB-3000」
情報量の圧倒的な多さと低域の制動力では、4種類中ピカ一です。
ブーミーな低域を締めたり、解像度を上げたいという場合には、このボードをお勧めします。 このボードに関しては、スピーカーはボードの中央に来る様に設置して下さい。

3)ACOUSTIC REVIVE 「YST-64」
こちらは、構造が独特です。
キャビネットがあり、その中に粒状のポリプロピレン充填材を敷き詰めて その上にバーチ合板のトッププレーを乗せて使用します。こちらはトッププレートにバーチ材を使っているせいか 音色に温かみがあります。また、他と比較してもディジットな方向ではなく、広がりのあるサウンドを出してくれます。 多少フローティング効果があるのだと思いますが、ハイファイ調というよりも、ごく自然な音に仕上がります。 このボードは充填材を詰め、トッププレートを載せた際に水準器などで水平を取る必要があるのが少し面倒かと 思いますが、この作業は必ず行う事をお奨め致します。

4)Ilungo 「grandezzaSTD」
比重が重く、水に沈む木材として知られている「アピトン」という素材を、音響用の接着剤で固めた合板となっております。 純粋に木材のみを使用しておりますので、しっかりしていても聴き疲れのしない、自然な響きを出してくれます。
他のメーカーが音を「締める」のに対し、このIrungoは「低域に深みを出す」方向性です。 高域も特に伸びるという事ではなく、美しい余韻が乗り、聴き易くなります。



トールボーイ型のスピーカーは特に床の影響を受けます。
ボードに何を使うにしても床からの距離を上げることにより、変化します。 良いスパイク受けもありますが、それだけでは床からの影響を受けやすく不十分な場合もあると思います。 当フロアの試聴室の床は、コンクリートを流し込み足を固めておりますが、それでもオーディオボードの効果はかなりハッキリ現れます。
しかし、気を付けなくてはいけないのが、ボードを使うことでスピーカーの位置が高くなるという点です。 あまり高くなり過ぎると上ずってしまうケースもありますので、ボードをご使用の際はスパイク受けはお使いにならずに、直接の方が良いかもしれません。

スピーカーの足固めは、良い音作りへの重要なファクターだと思います。
もし、現在の音にご不満がある場合は、一度見直してみると、新たな発見があって面白いのではないかと思います。
意外にも、スピーカースタンドを使ったブックシェルフスピーカーでも、その効果の程は実感して頂けると思いますので、 色々とお試し頂けたら、と思います。

※4F H.A.L.3では、今回ご紹介させて頂いたモデルは全てフロアで使用しております。 比較試聴は承れませんが、現物をご覧頂く事は可能です。
詳しい事はご相談頂ければ幸いです。

ご意見・ご質問がございましたら
私、“ 島 ”あてにお気軽にお問い合わせ下さい。