VOL.60 Entreq社 Tellus/Silver Tellus

 

 

Tellus				  	Silver Tellus

今回はEntreq社のグランドボックスTellusとSilver Tellusをご紹介させていただき
ます。

Tellus 		オープン価格 実勢売価\150,000(税別)

Silver Tellus オープン価格 実勢売価\340,000(税別)

こちらの商品は秋葉原の老舗1952年創業の(株)小柳出電気商会が輸入を開始した
新しいブランドとなります。ちょっと堅苦しく書いてしまいましたが、オヤイデ電
気さん取扱いと話をした方が早いですね。
オヤイデさんと言えば近年は自社ブランドでプラグ、ケーブル、電源関連等多くの
の製品を開発しており、世界的な評価も高いメーカーとなっておりますので、皆様
もご存知かと思います。

秋葉原に店舗を構えるオヤイデ電気さんとは昔から顔なじみでありはありましたが、
特にここ数年オヤイデブランドの屋内配線で大変お世話になっておりました。

そういうこともあり非常に好意にさせていただいておりましたが、面白い商品を取
り扱うようになったので聞いてもらいたいということで持って来てもらったのが、
このEntreqでした。

まず第一印象で私が非常に気に入ってしまい、是非取り扱いをさせて欲しいという
ことでスタートしました。

さてこのアースですが、私も精通している訳ではなく、非常に難しい分野だと思っ
ております。

お客様によっては地面にアース棒、鉄板などをいれてアース処理されているお客様
もいらっしゃると思います。このアースの抵抗値を下げるために色々な労力とお金
がかかったという話も聞いております。
それだけ重要であるということ。これはやられているお客様は良く解っていること
でしょう。

ただ一般的に処理するのはなかなか難しかったり、かえって違う機器からのノイズ
をひろってしまうケースもあります。
特に海外製の場合はそういったケースもあり、電源ケーブルのオス側に3P-2P変換プ
ラグを使用する場合もございます。これは4Fの試聴室でも良くある話です。
良く言われるところのハムノイズです。

H.A.L.3の試聴室のメイン機材の電源は、配電盤から床から通してダイレクトに持っ
て来てコンセントボックスを着けておりますが、当初つないでいたアースは早い段
階で外しております。

本当にアースって難しいということを痛感しておりました。
ただ重要であるということも認識していたつもりですが、実際そこまで深く考えて
いなかった自分でもありました。

しかしこのEntreqを聞かせてもらい、この変化を聞くと改めてアースの重要性を感
じることが出来ました。

さて今回ご紹介させていただくEntreqは仮想アースということで、アース処理が出
来ないお客様へご提案できる商品となっております。

モデル名のTellus(テルス)はローマ神話の大地の女神という意味合いを持ちます
が、まさにそのネーミングにふさわしい商品です。

前置きはここまでにさせていただき、ご使用方法などを含めてご説明させていただ
きます。


≪スペック表≫
Tellus
Silver Tellus
端子数
3(内部で共通化)
4(内部で共通化)
接続機器対応数
6
8
重量
17.8kg
22.2kg
サイズ
435W x 134H x 295Dmm(背面端子部除く)
435W x 155H x 302Dmm(背面端子部除く)
付属品
アースケーブル3本(選択)
アースケーブル4本(選択)
筐体内部
ミネラルミックス
金・銀・亜鉛・銅などの鉱物を
エントレック独自のノウハウで配合。
Tellusより銀を30%以上高配合
売価
オープン価格
 実勢売価 \150,000(税別)
オープン価格
 実勢売価 \340,000(税別)
URL
付属のアースケーブルに関しましては5種類から選択可能 RCAプラグ仕様(オヤイデ電気製銀+ロジウムメッキ品) XLRオスプラグ仕様(スイッチクラフト製銀メッキ品) XLRメスプラグ仕様(スイッチクラフト製銀メッキ品) Yラグ仕様(OFC金メッキ品、6mmポスト対応品) USB-Aタイプ仕様(金メッキ品) *長さは全て1.8m 50cm追加で\300プラスとなります。 また追加ケーブルに関しては全て\4,000(税別) ご注意 (代理店より) Tellus/Silver Tellus は、音質向上を目的としたオーディオ専用の仮想アース装置 です。漏電対策用の保護接地を目的としたアーシングにはご使用になれません。 コンセントアースはそのまま並列でお使い下さい。 オーディオ機器が漏電事故を起こした場合、機器の故障や感電事故を助長しかねな いので、本機を電源のアース極に接続することは避けてください。 オーディオ/ ビジュアル機器以外には、ご使用にならないで下さい。 付属のアースケーブル以外をアースケーブルとしてご使用になられることも可能で すが、自己責任で行ってください。 本機には電子回路が内蔵されていないので、ターミナルや筺体の破損が生じない限 り、半永久的にお使いいただけますが、極端な高温多湿条件下、および水没などに より本機に浸水した場合、これに限りません。。 本機を誤って使用した場合に生じた、本機並びに接続対象機器の不具合や事故に対 して、弊社は一切の責任を応じかねます。 使用方法 機器のアース端子や使用していない端子と本機の背面にあるアース端子を専用ケー ブルで接続するといったシンプルなものです。 また機器のねじを緩めてそこにYラグを挟むという方法もございます。 *電源アースと本機との接続は安全上避けて下さい。 試聴&実験レポート&使いこなし 今回の使用機器 CD/SACD PLAYER TAD TAD-D1000 PRE AMPLIFIER LUXMAN C-900U POWER AMPLIFIER LUXMAN M-900U まずはLUXMANのC-900Uの背面にあるアース端子に上位モデルのSilver Tellusを接続 しました。 笑いと喜びが出るような感動を覚えてしまいました。 今までこういうベクトルの変化は少ないのですが、背景がしっかり見えるという表 現が良いのかもしれません。S/Nが向上し、静寂感が増し、楽器がリアルに聞こえて きます。またS/Nが良くなる分、表現力が増します。雑味が消え、一瞬物足りなく感 じるところもありますが、それよりももっと大きな喜びを得ることが出来ます。 これは恐るべし変化です。VOCALの高域の伸び、クラシックのステージ感どれをとっ ても私好みに変化をしてくれました。 次にM-900Uの背面にもアース端子がありますので、Yラグで接続いたしました。 さらに輪をかけて静寂感がまし、非常になめらかなサウンドになりました。 但し、先ほどプリアンプに入れた時の変化までとは行かず、プリアンプの変化を 10とすると3ぐらいかなと思います。 今度はパワーアンプだけに接続しましたが、その変化はプリアンプの変化を10とす ると5ぐらいなかと感じます。 次にTADのプレーヤーTAD-D1000に接続しました。 こちらはアース端子がありませんので、デジタルの同軸端子に接続しました。 つながないよりつないだ方が良いかなというレベルの変化でした。 ただLUXMANのアース端子に接続をしていたケーブルを外して、TAD単独に接続したと ころその効果はやはり大きいものを感じました。ただプリアンプの方が変化量は大 きく感じます。 さてSilver Telusは4個所の出力がありますが、あまり大きな声では言えませんが、 どうやら各端子で音が違うように感じます。 背面向かって上の2か所、下の2か所で音の傾向が若干違い、上の段はエネルギー感 を感じ、下の2か所は繊細に感じました。 また下の段でも、左側の方が効果が大きいように感じます。 この商品は面白がってご使用いただきたいのですが、まずはプリアンプに接続して 頂き、そこで左下と左上の端子両方で試していただき、好きな方でお使いください。 そこで方向性を見据えて他の端子を他の機器にご使用ください。 余談ですが、実はアースケーブルの音質の違い、そしてアースケーブルの先端の端 子でまったく音質は違います。 こちらは既に実験を行い、アースケーブルはオヤイデさんと協議の上決定させてい ただきました。先入観無しのブラインドテストで一番良かったものを採用しました。 こちらはオヤイデさんも納得の結論でした。 また先端のプラグに関しては、ロジウムメッキ、金メッキで音質が違います。また 片側ロジウム、片側金メッキというハイブリットも実験した結果、金を標準という ことにしております。ただロジウム製もも可能で、こちらはH.A.L.3特注商品という ことで、ご相談を承ります。 ケーブル、プラグでも音質の追及が出来そうですが、きりがありませんので、まず は付属のもので何の問題もございませんので、安心してお使いください。 さて私も面白がって色々なことを実験しました。 実はEntreq側で各端子を数珠つなぎにして1か所からアースをとるという方法も推奨 しているということで試聴しました。 個人的には私はNGでした。恐らくケーブルの音色が乗ったりするせいか位相特性が 狂ったように感じます。 次に同じ端子から2本とってプリアンプに接続してみました。 これは実に面白い変化で1本よりも2本の方が効果は大きく感じました。 そういうこともありこういうケーブルも作ってもらいました。 こちらのケーブルは付属ケーブル2本分扱いでご提供可能です。 効果が現れない機材が出た場合、2本使いということも試してみるのも面白いと思い ますが、その場合は片側Yプラグ、片側RCAという使い方ではなく、同じケーブル2本 をお使いください。 さてアース端子が無い場合先端がRCA、XLR(メス)、XLR(オス)というタイプも用 意しております。 デジタル入出力部分ですとL,R共通ですので良いのですが、アナログ端子に入力の場 合は同じケーブルを2本お使いいただいたほうが宜しいかと思います。 Entreq側の同じ端子に2本つなげる形となります。 Acousitc Reviveなどは空き端子をそのままにしていると音質が良くないということ で、ショートピンやキャップを販売しております。どうしてもそのアナログ部分の片 側だけにいれるとバランスが崩れてしまいます。ただS/Nを考えるとこのEntreqを使 った方が音は良くなります。 またXLRとRCAの端子の場合でしたらXLRの方が音質は良いように感じました。 さて他にも色々実験を行いました。 フォノイコライザー 店頭でのオーロラサウンドVIDA、Amphionでは良い効果が出ました。ただハムノイズ が出ている場合など効果的かどうかはお答えしかねます。 メーカー側もそういった製品でないとのことです。 こちらは試してもらって良ければということでお考えください。 USB端子をもった機器 実験したのはOPPOのフロント端子にある、USBの端子と本機を接続しました。 これも大きな違いで、デジタルっぽさが少なくなった感があります。 映像の変化はさほど感じませんでした。 良いことばかり書いておりますが、デジタル機器で効果の無いものはいくつかあり ました。ただプリアンプに関しては、OCTAVE、GOLDMUND、LUXMAN、ESOTERIC、 FM ACOUSITICで実験しましたが、全て同じベクトルでの変化を感じることが出来ま した。 もちろん機器によっても変わってくると思いますし、環境によっても変わってくる と思います。 ESOTERIC製品にはアース端子が付いているものが多く、例えばK-01の取説を読んで みるとアンプなど本機と接続する機器とアース接続すると、音質が良くなることが ありますという表記があります。オブラートに包んだ表現ですが、アース端子を意 識しております。 LUXMANのC-900Uの取説にはこの端子(アース端子)は、他の機器を接続した場合の 雑音低減をはかるものという表現がされております。 (ESOTERIC、LUXMANいずれにしても安全アースではないという表記がされておりま す。) ということはこのアースを重要視していると考えられます。 他にもアース端子をもっているものとしてGOLDMUNDも代表的なところかと思います。 LINNのネットワークプレーヤーの背面にもアース端子が付いており、H.A.L.3お勧め のアクセサリーMISTRAL EVAもそこに目を付けて商品開発しております。 実際目をそらしてきたところもありますが、こういった製品が出てくると本当に うれしいですね。 ルームチューニング同様、音が出ないものへの投資となると躊躇してしまうと思い ますが、これは本当に効果的な製品だと思います。 まずはその変化を店頭にてご確認いただき、ご納得いただければ次のステップとし てご使用機器や環境等ご相談いただければ幸いです。 場合によっては持ち込み試聴もご相談に乗らせていただきます。 追伸 こちらの製品は関東圏ではH.A.L.3が先行して発売開始しております。 オヤイデさんでの直接販売はしないとのことです。 2014年4月5日 H.A.L.3 島