DYNAMICAUDIO 5555/5F

H.A.L's 「M」 Recommendation!

VOL.25

「Q3」
スピーカー

MAGICO「Q3」

MAGICO  「Q3」 定価:¥6,200,000 (税別)
 


MAGICO

http://www.electori.co.jp/magico.html

イスラエル出身の代表兼エンジニアのアーロン・ウルフが主宰するアメリカのMAGICO

日本でデビューは2004年の「MINI」でデビューしました。

MINI 私が初めてMAGICOの製品を聴いたのはこの製品でした。

MINI」→
http://www.electori.co.jp/magico/Mini.pdf

大きさやその重量から、その名前の通り「MINI」と呼ぶには大きく、重量もスタンドと合わせると70kg近く 非常に音と共に驚きました。
しかし音は非常に繊細さとスケール感を高いレベルで兼ね備え、多くの方に知名度を得ました。
異なり、非常に大きく、SP本体と、スタンドで50kgを越えるプロポーションに驚きましたが、それ以上に驚いたのが「音」でした。

一気にハイエンドブランドの仲間入りをしたのです。
完全密閉型の素材と構造を考え抜かれた構造の個体の歪の極限まで抑えられた静かで堂々とした音で驚いたものです。

その後、アルミ合金と選び抜かれた木材のエンクロージェアの合作で作られた代表的なフロア型SP「V3」で現代のハイエンドSPの代表と言えるほどン のブランドまで成長しました。

V3」→
http://www.electori.co.jp/magico/V3.pdf V3

「V3」は私のフロアでも長くデモをし、フロアの顔としても多くの方に定着する程に多くの方を魅了してきました。
V3の魅力は完全密閉型ながら金属合金と木材とのエンクロージェアとの融合を高いバランスの取れた高次元の音です。

以下がV3の私のレビューです。
http://ameblo.jp/5555-5f/entry-10747751825.html
http://dyna-atc.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/41-e8d2.html

MAGICOの基本的なSPにおける製作の取り組み方は非常に拘っています。
基本概念は「正確な音」

つまりSP自体が音楽に脚色を付ける事無く音楽に対するトランデューサーとして完璧である事。 まず完全な密閉型であること。
それはバスレフが抱える位相の乱れによる音色の不明瞭さの対策として、 その点から代表のアーロンの考えは、これまでのMAGICO製品でも一貫してバスレフ構造は一切採用せずに完全密閉構造に拘っています。

SPエンジニアであれば、優れたユニットが手に入ればユニット以外は鳴らない(振動)しないで欲しいはずです。 何故ならバスレフを初めユニット以外の振動は歪でもあるからです。しかし多くのメーカーはバスレフ構造を敢えてコントロールして 巧みなバランスをとっていますが、MAGICOは至ってシンプルな考えを高度な技術で再現しているのです。

そこでMAGICOは硬質でユニットにエンクロージェアの振動が与える歪を効果的に防ぐために硬質な金属のエンクロージェアを採用しています。

しかし、そこまでであれば普通ですが、MAGICOは一歩先を行き、エンクロージェアの内部も非常に拘り新たなシリーズえと進んでいます。

そして2011年にいよいよMAGICOの新たな、そしてこれまでの集大成とでも言える素晴らしいQシリーズが誕生いたしました。



Qシリーズには小型のQ1からQ3,Q5、 トップモデルのQ7までがラインナップさえています。
QシリーズのTOPモデルのQ7は、Q3とほぼ同じデザインながら1000万と言う価格を超えて 340kgという途方もない重量の弩級モデルとなります。通常の一般家庭でドライブや設置を考えるとQ3がベストに思いますし、Q3のバランスは秀逸に思うのです。

もちろん予算や更なる上の世界をお求めであればQ5を推薦させて頂きます。
その中でも私がハイエンドのSPは多くあれど、これこそが現代の顔であり、ベストバランスと言わざるを得ない製品が「Q3」です!!

これまでのMAGICOも製品達がQシリーズの伏線せあったとでも思える様な完成度の高さで現在のハイエンドSPの代表と言える程に開花したのです!

Q3
http://www.electori.co.jp/magico/Q3.pdf

そして今回Qシリーズの事実上代表モデルのフロア型スピーカー「Q3」を発売しました。

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    ≪スペック≫
  • 3ウェイ5スピーカー
  • 1×1インチ MBe1ツイーター(ベリリウム)
  • 1×6インチ Nanotec ミッドレンジ
  • 3×7インチ Nanotecウーファー
  • 感度 : 90dB/5Ω、最少2.8Ω
  • 周波数特性 : 26Hz〜50kHz ±3dB
  • インピダース : 4Ω
  • サイズ : W266.7mm×H1193,8mm×D416.4mm
  • 重量 : 113kg /1台
  • フィニッシュ : ハードアノダイズブラック
    価格 : 4,725,000(ペア、税込)
※その他、製品詳細につきましては、メーカーサイトより、ご確認下さい。

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Q3デ

フロアでセッティングすると幅27cm、高さ120cmなので、大きさからくる圧迫感はほとんど感じません。スリムなSPでデザイン的にも非常にシンプルに感じます。

しかし、重量は113kgとサイズを考えると驚くほど重く、如何にエンクロージェアの個体の重量を物語ります。
デザインも普通の四角のSPですが、地味でつまらなさを全く感じないのは、個体のユニット周りにユニット止めネジが一切見えない事や 要所要所の滑らかなアーチ加工やデザインの上手さも含めたクオリティの高さと言えます。

以下にて、Q3は外観からは見えない多くの高度な技術の固まりで全ての要素が密接に重なりQ3の魅力ある再生能力を出していますが 主要な要素をご紹介いたします。

・・・・・・・・・・・・・・Q3内部構造・・・・・・・・・・・・・・

Q3デモ


-メーカー説明-
Q3はQ5同様に、ダンプされたハードアノダイズ仕上げの#6061アルミニウムのバッフル、フレーム、真鍮ステーからなる完全密閉型 エンクロージャーを持ちます。
Qシリーズではアルミエンクロージェアとして確実な設計に挑戦しています。エンクロージェア内部にフレームは高度に切削され Q5ではスクエアデザインフレームでしたが、Q3ではフレームコーナーにカーブを持たせて合理的な強度設計となっています。
前後のバッフル内部は真鍮の支柱で一体化されアルミプレートとカップリングされています。
バッフルを含めたキャビネット全体で数100の留め具があります。この精密な作業で一本組み上げるのに約1週間を要します。
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MAGICOは第一にバスレフ構造に必ず起こる低域の歪を嫌い完全密閉型のエンクロージェアに加えて、箱自体を硬質なアルミ合金で製作するのです。

これまでにいくつかのSPメーカーデモアルミ個体や硬質な金属のエンロージェアや密閉型の箱を用いるメーカーはあれど、今回のMAGICOのQシリーズに至っては これまでのどのブランドの製品を大きく超える程の作り込みをしているのです。 MAGICO/Qシリーズはこれまでの完全密閉型のアルミ合金個体に加えてエンクロージェアの内部も非常に凝っているのです。

外観からは分かりませんが、内部は多くのフレームと仕切で完全に組み込まれ、吸音材などは一切採用されなく、完全にユニットを含めSP内部はコントロールされ無共振個体となっているのです。

まるでビルの建築物の様な構造です。これには圧巻でございます。

これまでに箱を金属で覆う以上に非常に作り込んでいます。各帯域やユニットなど緻密にコントロールされています。 内部は金属のフレームや仕切が殆んどを占めているので、この大きさでも何と110kgという重量級なのです。

Q3の上位機種のQ5(¥8,000,000)は更にこれらの内部構造の金属ブレーシングが徹底されています。

当然音も更に向上していますが、その重さは大きさはほとんど変わらないのに対し、重量は119kgから195kgと大幅に増量されています。
Q5、Q3は価格もあり、Q3は多少それらを控える事で450万という価格に抑えられています。 これらの驚くほどの剛性とコントロールされた内部構造からは、これまでのSPでは再現出来なかった弱音時の再現性が特に優れているのです。

密閉にする事で、位相の乱れからの音程が不明瞭になる事から確実に解放されると共に、更にアルミ合金エンクロージェアを 採用する事で、低音や微細音の音色を更に高いレベルで明確化しているのです。

そして、ユニット渡る信号を一切のロス無く音として再現する事に繋がります。
帯域全てのエネルギーがエンクロージェアに溜まることなく、音として再現されるのです。
ユニットドライバーが高いレベルの物であるからこそ、更なるエンクロージェアの向上が再現されるのです。

・・・・・・・・・・・・・・Q3使用ユニット(メーカー説明引用)・・・・・・・・・・・・・・

Q3デモ


-(メーカー説明引)-
世界で最も優れたドライバーユニットを開発・実装することを目指し、新しいツィーターイーターMBe-1を完成させました。
MBe-1は最新のブレイクアッブモード制御されたベリリウム振動板を採用し、チタニウムより2.5倍軽量で7倍の強度を持つ適度にダンプされた ベリリウムはツィーターの理想的なドーム振動板素材です。

ツィーターのハウジングは大きなQのアルミニウムフェイズプレートと一体になり、リンギングのないスムースなミッドレンジとのつながりを得ています。
その結果、広い高域特性、低歪率、大きなパワーハンドリングを同時に達成させました。

Q3ユニット


Q3はミッド/ベースはMAGICOデザインのNano-Tecドライバーを、一本の6インチミッドレンジ、3本の7インチウーファーからQ3は構成されています。

特に7インチのウーファーの高能率化により、システム能率で90dBを達成しています。
このNano-Tecドライバー4本は最初からMAGICOで設計、製造され、コーン構造にカーボン・ナノチューブをMAGICOが世界で最初に採用したユニットです。 (三層振動板発砲樹脂のRohacellをコアとし、カーボンナノチューブ繊帷で挟みサンドイッチするという構造です)

高効率な熱伝導を持つナノテクコーンのカーボン外皮は伸長力と弾性率双方に優れ、ハイカーボンスチールの伸長力1.2Gpaに比べ驚異的な伸長力/繊維引張強さ 63Gpaを持っています。 実際この高強度のコーン素材はヘリコプターのローターブレードに採用されているフォームコンポジット素材と同等で、 従来のチタンやアルミニウムなどの従来金属のダイヤフラムとは比較にならないスピード強度を持ちます。

その結果、外力に対する強度、セルフダンピング、リンギングの減衰、等スピーカーに求められる全ての点で従来のコーン紙とは 比較にならない高水準を持っています。
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このミッドレンジ、ウーファーのカーボンナノチューブ採用のドライバー自体はこれまでのV2,V3でも採用経験がありますが 本気のQ3,Q5に採用の物は、更に高能率化されているのです。

Q3top

エンクロージェアは黒色アノダイズ処理をしたアルミ合金で、マットな艶消しの仕上げが高級感を醸し出しています。

以下でメーカーからのMAGICOの製作現場を見れます。興味深いのでご覧ください。
http://www.electori.co.jp/magico/factory_tour.pdf
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Q3デ

デモは以下のシステムです
・EMM-Lab / XDS-1(CD,SACD プレイヤー)
・OCTAVE / JUBILEE(プリアンプ)
・AYRE / MX-R(モノラルパワー)
・AYRE / VX-R(ステレオパワー)

パワーアンプは知る尽くしているAyreリファレンスのパワーですが、モノラルとステレオで試しています。

まず、どうしても長くフロアのリファレンスSPとして愛着のあるV3と比較をしてしまいますが、 一聴して、非常に見通しの素晴らしいスピーカーの存在を一切感じさせないリアルな音に驚きました!

静かで弱音時のローレベルの鮮明さに動けずしばらく聴き入ってしまいました。

どんなに音量を下げても輪郭や濁りを一切感じずに、全てさらけだします! 神経質になる事は一切なく、非常に滑らかで気持ちのよい音です。

V3はやはりバッフル面はアルミ合金ですが、全体のエンクロージェアは木材を多用しています。
木材の中でもかなりの積層し、かなりの硬質に仕上げられていますが、やはり木材の音色は乗ります。
そこが音の柔らかさでもありますが、Q3程の再低域までのぶれの無い音色や、微動だにしない構造故の 奥域やスケール感とは差が出ます。

Q3は素直に驚きました。V3でMAGICOには慣れていましたが、唖然としてしまいました。
そして超ハイスピードに音が躊躇わずに音が軽々と出てくるのです。重量も以前より更にアップしていますが 感度は上がっている様にすら感じます。非常に反応が宜しく躍動的に純粋に音楽を楽しめるのです。

以前から共通しているユニット以外の音を鳴らさない、という強い姿勢は更に向上し、一切の共振を感じません。
ここまでエンクロージェアを拘ると静かになるものです。
低域はリアルで空間描写が素晴らしく、SPは視覚的に存在を消し、目の前に彫り深く克明に描かれます。それも非常に静かに。
やはり明瞭度(特に低域)はこれまでに感じた程が無いほどのレベルです。

どんなに音数の多い物も、大音量でも破たんせずに全てを克明に再現するのです。

それと同時期に別場所でQ5を試聴する機会もありましたが、流石の低域や解像度はQ5が勝りますが、全体のバランスや フルレンジの様な一体感ではQ3が私には大きく魅力的です。
アンプはMX-Rはモノラル特有のセパレーションですが、VX-Rでも十分にまとまりのよいバランスですし なにより試したかったパワー感の不足はまったく感じませんでした。

何よりも全体の静寂感が高く、一見冷たさを感じるデザインの硬質な印象とは無縁の心地よさなのです。 主催者のアーロン・ウルフ氏はむしろSP製品がもたらす冷たさや冷淡さを否定し、MAGICO製品を手掛けているように思えます。
言わば一切の妥協知らずに製品を作り続けるエンジニアと言えるでしょう。それがQシリーズで大きく開花したのです。

やはりQシリーズ、そしてQ3は非常に素晴らしいSPです。

いつまでも「音」ではなく「音楽」をずっと聴いていたい、と心から思う製品に出会いました。

強く推薦出来るSPです。


-お問い合せはお気軽に諸石までお尋ね下さいませ-