DYNAMICAUDIO 5555/5F/諸石

H.A.L's 「M」 Recommendation!

VOL.10

「Wadia 381/381i」
CDプレーヤー

Wadia 381/381i
WADIA「Wadia 381」定価:¥1,029,000(生産終了) (税込)
WADIA「Wadia 381i」定価:¥1,312,500(生産終了) (税込)
 
近年“SACD対応プレーヤー”は、特に海外製品において、ハイエンドモデルという位置付けになりつつありますが、その分“CD単体プレイヤー”に力を入れているブランドは世界でも多いです。
そんなブランドの一つ、これまでデジタル機器/技術で輝かしい実績を持ち、この分野の先駆者とも言えるブランド“WADIA”から発売されたCDプレイヤーは、その自信が伺える製品の様に思えます。

WADIAは2007年にSACDプレーヤー「Wadia 581(生産完了品)」を発表し、これもSACDをとことん味える音色となっていましたが、今回はCDプレイヤー「Wadia 381/381i」のご紹介です。

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≪スペック≫
  • デコーディング・ソフトウェア :
    DigiMaster 2.5 (アルゴリズムA,B,C選択可能)、24bit resolution
  • DACリサンプリング・レート :
    1.4112 MHz
    (32倍:32kHz、44.1kHz、48kHz・16倍:88.1kHz、96kHz)
  • ディジタル処理能力 : 24ビット 
  • 分解能 : 21ビット
  • メディアフォーマット : CD、CD-R、CD-RW
  • デコードフォーマット : CD、MP3、FLAC(最大24/96)、WMA(WMA losslessは除く)
  • 位相反転 : ディジタル領域
  • ディジタルボリューム・コントロールレンジ:50dB(0.5dB×100ステップ)
  • 最大出力レベル :
    4.2V(標準)から-6dBステップで0.3Vまで5段階で内部スイッチ切替で設定可
  • 出力インピーダンス : 51Ω
  • アナログ出力(2系統) : バランスL/R(XLR)、シングルエンドL/R(RCA)
  • パワーサプライ :
    アイソレーション・チェンバーに格納するデュアル・トロイダルトランス
  • 電源/消費電力 : 100VAC / 58W
  • 外形寸法 : 432(W×184(H×420(D /mm
  • 重量 : 25kg
  • 外装フィニッシュ : Black または Silver

  • 【381i】
  • ディジタル入力(4系統):
    USB×1、S/PDIF(BNC)×1、Toslink×1、AES/EBU(XLR)×1
    ※USB:44.1k、48k、96k対応
    ※他全:32k、44.1k、48k、88.2k、96対応
  • ディジタル出力(4系統) :
    ST×1、S/PDIF(BNC)×1、Toslink ×1、AES/EBU(XLR)×1
※「381」に「381i」のUSB対応ディジタル入力/出力・オプショナル・モジュール増設のアップグレードが可能です。
※その他、製品の詳細につきましてはメーカーサイトをご覧下さい。

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SACDプレイヤー「581」が終了になったので「381」、というのではなく、「381」だからこそ成し得ると思わせる表現力を感じます。

CDプレーヤーですのでSACDの再生こそ出来ませんが、CDを味わい尽くすにはまだまだ可能性があるのです。
ソフト自体の録音技術も高くなっているのですから、それを再生するプレイヤーを含めたデジタル技術や再生技術も同様に進歩しています。
そして、CD単体プレイヤーには、SACDプレイヤーでのCD再生とはまた違った魅力を感じる事があるのです。 それは読み取りを含めた表現力と言えるでしょう。

メカや市場の問題も大きいと思いますが(以前までVRDSを積極的に採用していたのも印象深いですね)、 むしろWADIAは敢えてSACDではなくCDに拘ったとさえ思います。
「381」は、単なるCDプレイヤーではくくれない魅力があります。

381Iリアパネル・デジタル入出力部 ■ 381 / 381iの2タイプのモデル
  ・「381i」⇒
USB / BNC / / XLR」の
4系統のデジタル入力端子と、
STリンク / BNC / / XLR」の
4系統のデジタル出力端子を装備。
  ・「381」⇒
デジタル入出力を省いたモデル。
(将来的に381iへのバージョンアップを可能にするモジュールカードの販売も予定)

381、381i共に両モデルとも、音楽CDの再生以外にも、CD-R/RWに記録したMP3、FLAC、WMA(WMA Losslessは除く)の再生が可能です。 FLACに関しては最大96kHz/24ビットの音源の再生に対応しています。
なお「381i」のデジタル入力はUSBを含め、全ての端子で96kHz音源の入力に対応しており、PCと接続することで、PC内の高音質音楽ファイルを再生することも可能。

■ 新たなドライブメカを搭載
読取り精度を高めたほか、DAC部には同ブランド伝統の「ディジマスター2.5」アルゴリズムによるマルチビット・ハイリサンプリング・デコーダーを搭載。
アルゴリズムはA/B/Cの3モードから選択出来ます。
内部のI/V変換ステージには「ワディア・スウィフトカレント※(1) 3ディスクリート」(SC-3D)を投入。 クロックについてもDACに配置されたマスタークロックで、トランスポート部とDAC部を一元管理する「クロックリンク」を採用し、ジッターを低減。 381iでは、USB入力時のクロック精度やジッター低減を図る新技術も導入。

※(1)スウィフトカレント:グローバルフィードバックを用いずに優れたI/V変換を可能とする同ブランドの特許技術だが、SC-3DではさらにS/Nを高めている。

■ 新開発電源を採用
トランスポート部とDAC部それぞれに2つのトロイダルトランスを分離して搭載。
表面実装による部品間のRF信号の低干渉化と、さらなるジッター低減を図る“アドバンスド・サーキットボードレイアウト・テクニック"などを用い、低ノイズ化を実現。
また両機はデジタルボリュームコントロール回路も備えているので、パワーアンプに直結してCDプリとして音量をコントロールして使用することも出来ます。
(その場合は音量に伴う接続に十分ご注意下さい)

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さて、その音質ですが、情報量は豊富ですし、タイトと言うか硬質さは感じませんし、低域の音階も良く出ます。
これが“新星WADIAサウンド”なのでしょう。
WADIAお馴染みの筺体構造が生み出すのか、程よい密度感も感じますし、高域方向の広がりも十分出ますし気持ち良いです。 空間表現とのバランスが秀逸に思います。

「581(生産完了品)」と比べると、多少ストレートな表現のせいか、音数の多い楽曲で良い意味での荒削りな印象を垣間見せますが、非常に聴き易い再生音です。 「このディスクのこの辺苦手だな」という部分さえも気持ち良く聴かせてしまうのです。聴き応えもあります。

電源投入から音が馴染むまでは、やや時間がかかるようです。
ですので、立ち上がりは多少神経質で繊細な印象を受けますが、数時間で落ち着いて来ます。 それもあってかもしれませんが、フロントパネルには電源スイッチがありません。
出来るならば電源は常時ONのままにと。

データやスペック倒しではない、しっかりと考え抜かれた筺体、構造から生まれる「381」は地に足の着いた音で、平面的にならずに目の前に音場を再現させ、 そして各帯域の音色の統一感も良く、低域の躍動感などは“さすがのWADIA”を感じます。
堂々としていながら、せせこましくならないまとまりがあります。
この辺りは妥協の無い、真面目なWADIAが成せる表現なのでしょう。非常に信頼感があります。

以前の上位モデル「581(生産完了品)」でも今回の「381」でも感じましたが、堂々としたWADIAを感じ、“金額を見るとそれなりに”ではなく、非常にバランスの良いプレイヤーとして推薦出来ます。

デジタル技術を使いこなしながら内部技術を常に革新していく姿勢や、WADIA特有のデザインは以前からずっと変わらないのですが、 個人的には技術やデザインの含めて、“製品/作品”なのです、という意思を感じ、好感を持てます。
ディスクを再生するプレイヤーとしての作業に徹する機械美を感じますし、音にも十分魅力が表れているように思います。

プレイヤーの中にはメカも重要ですが、一部の海外性のプレイヤーでは、「さぁ聴くぞ」という気持ちでCDを入れようとすると、 ちゃちなトレイに面で食らう事がありますが、この「Wadia 381」はしっかりとしています。(下画像↓)
381トレイ部分

操作性も国産品から比べると多少慣れが必要かもしれませんが、2、3回使用して頂ければ簡単です。 基本的にリモコンで全て操作出来ますが、フロントパネルでも操作可能です。
  381リモコン

また、WADIAのプレイヤーはパワーアンプと直結出来るようにデジタルヴォリュームを搭載しています。 背面の主電源を落とすと、立ち上げ時には音量は「0」になりますので、プレイヤーとして使用する場合は100(MAX)又は適音量まで上げて下さい。 またWADIAのデジタルヴォリュームは音量で多少音色が変わります。個人的にはMAX手前の96〜8程度が好ましく思います。
フロント表示パネル

トランスポートとしての使用や、デジタル入出力での外部DACの追加等、発展的な使用方法を考えているのであれば「381i」が良いでしょうし、 純粋なCDプレイヤーのみであれば「381」で良いでしょう。内容は変わり無いですから。

また、本体カラーはSilver/Blackの2色からお選び頂けます。



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