VOL.97 DELA、FIDATA レポート&使いこなし

 
BUFFALO DELA HA-N1ZS10BK ¥680,000 SSD 1TB(512GB×2)搭載 HA-N1ZS10 ¥680,000 SSD 1TB(512GB×2)搭載 HA-N1AH40BK ¥200,000 HDD 4TB(2TB×2)搭載 HA-N1AH20 ¥160,000 HDD 2TB(1TB×2)搭載 メーカーサイトはこちら http://dela-audio.com/ IO DATA FIDATA HFAS1-S10 ¥370,000 SSD 1TB(512GB×2)搭載 HFAS1-H40 ¥320,000 HDD 4TB(2TB×2)搭載 メーカーサイトはこちら http://www.iodata.jp/fidata/product/index.htm 今回は皆様のリクエストが多かったミュージックサーバー(NAS)兼、トランスポー トでもあるBuffalo社DELA、そしてIO DATA社のFIDATAのレポートをさせていただき ます。 過去をさかのぼり過ぎると大変になっていまうので、要点をかいつまんでお話をさ せていただきます。 まずネットワークオーディオに関してお話をいたします。 こちらに必要不可欠なのがNASという存在になってきます。ネットワーク機能を装備 したストレージ(ハードディスク、SSD)になります。一般的には外付けドライブは パソコンとUSBケーブルで接続をしますが、このNASはLANケーブルでHUB等と接続を します。そうすると同じLANのネットワーク環境下の中に存在し、パソコン等でアク セスを行います。 ネットワークオーディオとは基本的にはNASの中に入った音源を専用のプレーヤー (LINNなどのネットワークプレーヤー)へ送り再生をさせるというものです。 その操作をiPadなどのタブレットで操作しますので、iPadはあくまでもリモコン になっているとお考えください。 ネットワークプレーヤーはD/Aコンバーターの役割をしていると思ってもらっても良 い部分もあります。 ただNASというのも重要ですが、その中でも実際もっとも重要になってくるのはTWON KY MEDEIAに代表されるメディアサーバーになります。 LINNを既にお使いで、QNAPやバッファローのNASをお使いのお客様ならお解りになっ ているとは思いますが、例えばKINSKYなどでNASの選択画面の後に出てくるアルバム、 アーティスト、曲などという表記はTOWNKY MEDEIAの設定によるものです。 またここ数年でDSD対応できるようになったのもこのTWONKY MEDEIAのおかげという 訳です。当時はDSDファイルは表記されませんでした。 (こちらはネットワークオーディオにおけるものです。) さてLINNスタート当時はBuffalo社のNAS、もしくはLINN本国が推奨しておりました NASを使用しておりました。そこからTWONKY MEDIAの使い勝手の問題からQNAPのNAS へシフトしていったというところがあります。 そのQNAPも日々進化していき、またTWONKY MEDIAも進化してまいりました。 当時QNAPやBuffalo、シノロジーなどNASによる音質の違いも実験したり、ハードデ ィスクとSSDの比較試聴もやったりとしてきました。 そもそもNASに関しては特にオーディオの分野の為に作ったものではなく、当時オー ディオ仕様というモデルはありませんでした。 そこでこの分野に力を入れようとしたのが、Buffaloになります。 モデル名でいうとLS421D0402P。この時にDSDに対応したNASということで話題になり ました。 ただそれでもNASというのは結果的にネットワーク上から音源を引っ張ってくるとい うことで思ったような反応を得られなかったのが事実でしょう。 それを変えたのがBuffaloのオーディオ向けブランドDELAになります。 http://dela-audio.com/ NASはどこにあっても良いということではなく、NASとネットワークプレーヤーをダ イレクトにLAN接続するというシステムを作り上げました。 その為DELAにはLANのポートが2系統あり、1系統はダイレクト接続、1系統は外へア クセスするものになります。 これが音質的にも非常に評価を得ました。 ただNASというものにこの価格ということでまだまだ人気という訳ではございません でした。 ここまではネットワークオーディオ関連になりますが、その対抗としてはUSB DACの 存在になります。 今でももちろん多いかと思いますが、パソコンとUSB DACを接続しての再生。 WINDOWSでしたら、foober2000など、macでしたらAMARAやAudirvana を使用した 再生方法。最近ではDSD対応のネットワークオーディオプレーヤも出てきております が、当時DSDを再生したいとなるとパソコンを使用した方法しかございませんでした。 そこに注目したのがDELAです。DELAはUSB DACと直接接続し、操作はLINNの操作ソ フトのKINSKYを使用でき、相手のUSB DACのフォーマットによりますが、5,6MHzのDS D再生まで可能となりました。 http://dela-audio.com/products/usbdac/ こうなるとネットワークオーディオ、PC AUDIOと言っていた時代のくくりはなく、 好きなDACを選ぶ感覚で商品を選べるようになりました。 またDELAを1台持っていればネットワークオーディオの音も向上しますし、USB DAC への対応も可能となりますので、先に購入して音源をためていくといった面でも非 常にお勧めしやすくなりました。 こちらは天野がホームページにて公開しております。 http://www.dynamicaudio.jp/5555/4/delaweb.html それから後発としてIO DATAのFIDATAが発売されました。 http://www.iodata.jp/fidata/ 価格としてはDELAのHDDモデルとSSDモデルの間に位置し、HDDとSSDの2モデルがあり ますが、こちらはドライブによる価格差になり、仕様はすべて同じになります。 このFIDATAは発売当時USB DACへの接続機能は持ち合わせておらず、今年の3月にし っかり対応し、DELAと肩を並べる存在となりました。 http://www.iodata.jp/fidata/usbdac.htm それをきっかけにお客様の注目を得て、両メーカーとも非常に売れ行き好調となっ ております。 前置きが長くなりましたが、DELA、FIDATAを購入したらその後どうするかというこ とをご説明します。 両モデルをNASという言葉でくくらせていただきます。 1)接続 A)ネットワークプレーヤーをお持ちのお客様 ネットワークプレーヤーに接続しているLANケーブルをDELAは「LAN」、FIDATAは 「for Network」に接続。 その後にDELAの「AUDIO」、FIDATAの「for Audio」とネットワークプレーヤーを LANケーブルで接続してください。 B)USB DACを使用するお客様 HUBとNASをLANケーブルで接続。 NASとUSB DACをUSBで接続。 上記が一般的な方法となりますが、オーディオの場所にLANの関連が無い場合は? ここがお客様がどうしても難しく考えるところなのかもしれません。 我々の世界ではローカルで組むという言葉を使います。 インターネットが使えることとはまた別に考えてもらっても大丈夫です。 この役割をしているのが、ルーターというものです。 http://buffalo.jp/product/wireless-lan/ap/ DELAの場合は後ろのUSB端子から本体操作で音源を取り込むことができます。 またこちらのNASをパソコンがある部屋のネットワークに接続して、本体に 音源を取り込む。取り込んだ後にオーディオのある部屋に移動するということもあ るかと思います。 そうなるとオーディオのある部屋側に無線ルーターを別途設置して、それとNASを 接続します。操作はiPadなとのタブレットでその無線ルーターを選んでいただけれ ばそのネットワーク環境の中の機器を探してくれ操作が可能となります。 ただしこの方法ですとインターネットはもちろんできませんので、実際無線ルー ターの親機、子機、中継器などを使ったりして組むことをお勧めしますが、 その環境が無い場合でも楽しめるということをご案内しておきます。 最近ではこんな製品も出ております。 http://buffalo.jp/product/wireless-lan/ap/wmr-433w/ デモする時には非常に便利なグッズですね。 2)音源の取り込み DELAの場合は背面の端子にUSBメモリーやHDDを接続すると、ディスプレイに取り込 みの有無の確認が出ます。これでOKすると本体に入っていくといった便利な機能が あります。ハードディスクやメモリーに音源を一度落としてからこのDELAに送り込 むという方法もあります。その場合同じハードディスクを接続した場合は、差分で 取り込みをしてくれるといった機能をもっております。 さて両モデルとも一般的にパソコンで管理している音源をコピーするというところ での説明をさせていただきます。 本体にLANケーブルを接続し、電源を入れます。 Windowsの場合はエクスプローラーを開くと、左側にネットワークという項目が出て くると思いますので、そこで機器が出てくるようでしたら選択してください。 DELAの場合はshare、FIDATAの場合はcontents ただパソコンの設定等では出てこない場合も多いです。 その場合 DELAの場合は本体に表記される、IPアドレスを確認してください。 このIPアドレスというのが覚えてほしい言葉であり、このIPアドレスをつけてくれ るのがルーターになります。 DELAのIPアドレスが192.168.12.3だった場合に この数字の前に¥¥ \\192.168.12.3 と直接打ち込んでもらえればアクセスできます。 入力する場所はエクスプローラーを開くと一番上に入力できる窓があります。 *マイドキュメントから開いていただくと、上部にマイドキュメントと表記されてい るバーでそこをクリックすると青くなり消すことができます。消えたあとに \\192.168.12.3 と打ち込んでください。 (このアドレスはお客様宅で変わります。)
FIDATAの場合は 専用ソフト MAGICAL FINDERをダウンロードしてください。 http://www.iodata.jp/fidata/support/index.htm#download そのソフトを立ち上げるとFIDATAを探してくれ、IPアドレスの確認ができます。 そのIP アドレスをDELA同様入力してもらえればアクセスが可能となります。 (またFIDATAの各種設定はこちらで行います。)
IPアドレスを打ち込んでいただくと DELAの場合はshare、FIDATAの場合はcontents というフォルダーが出てきます。 こちらを開いていただき、管理しやすいように音源を取り込んでもらえればと思い ます。
IO DATAの場合LAN DISK Backup Readerというソフトをお使いになってもよろしいか と思います。 http://www.iodata.jp/lib/product/h/5107.htm こちらに関しては色々な方法がありますので、あくまでも一例ということでご案内 させていただきました。 さてフォルダー管理に関しては、個人的にはCD RIPPING、E-ONKYO、MORA、HD MUSIC、 SAMPLEなどということでフォルダー分けしております。 曲を検索する際にフォルダーで追いかえることもできますので、便利になると思い ます。 データを入れ込むことができれば後は、再生ソフトに慣れることになります。 対応ソフトウェアーの記載もあります。 http://www.iodata.jp/fidata/support/compatible.htm#list-usbdac 再生時の使い勝手に関しては、両メーカーとも特に問題なく使用できます。 通常店頭ではLINNの操作ソフトKINSKYを使用しております。 パソコン、iPadの場合は左側でNASを選択して、右側で機器の選択となります。 このDELA、FIDATAとも問題なく、機器選択画面に出てきますが、その時に相手のDAC も一緒に表記します。 特に設定をすることもなく、USB DACが出てくるのに最初は本当に感動しました。
さてDELAとFIDATAですが、個人的には好みと傾向の違いが大きいかと思います。 DELA HA-N1AH40BK HDD(2TB×2TB)20万とFIDATAのHFAS1-H40(2TB×2TB) 32万 ですが、音の作りこみといった面ではFIDATAの方が正直上になるでしょう。FIDATA は筐体も含めてやはりコストはかかっております。ただ価格差を考えるとDELAのHD Dも悪いとは思ったこともありません。本体操作できるというのは大きなメリットか もしれません。 サウンド的にはパワー感と厚みのあるDELAに対して、透明感とスピード感を感じるF IDATAというところになるかと思います。 次にFIDATAのHDDとSSDを比較しておりますが、これは以前よりハードディスクとSSD の音の差は知っておりましたので、その分の差をより感じます。 ハードディスクよりもSSDの方が音の情報量、純度は高く、またS/Nも良いように感 じます。ただロックなどの音源ではきれいになり過ぎるところも感じます。 私個人的には女性VOCAL、CLASSICが多いお客様はSSDをお勧めしております。 ただ容量が少ないということもありますので、まずはハイレゾを中心に取り込んで いかれると良いかと思います。 次にDELAのSSDモデル。 ¥680,000という価格だけありやはり貫禄のあるサウンドではあります。エネルギー 感もあり、そして情報量もしっかりあります。透明感といった面ではFIDATAの方が 良いように感じますが、これは音の方向性の問題かもしれません。個人的にはPCM音 源を聞いた時にはFIDATAの純度の高さが良いと思ったことも何度もありますが、DSD を聞いた時のマスター音源に近いのはDELAのSSDかなと思ったりもします。 ネットワーク再生での実験もしましたが、それでも差はしっかり出てくれますが、 USB接続が顕著に違いが出てきてくれます。 また、電源ケーブル、インシュレーター、USB CABLEでも音は本当に違ってきます。 通常のオーディオ機器選びと同じになってくると思いますが、本体である程度 できるDELAに対して、シンプルに仕上げてきたFIDATAといったところでしょうか。 ただどちらのメーカーにしても非常に頑張っており、通常のパソコンを接続して 再生するより楽ですし、音も良いと思います。 もちろん付き合いの長いオリオスペックさんのオーディオPC Ritmoぐらいこだわれ ば良いですが、そうなると拒否反応を起こすお客様もまだまだいらっしゃると思い ますので、まずはシンプルにDELA、FIDATAをUSB DACに直結してハイレゾ楽しんでい ただければと思います。 USB機器の対応モデルに関してはDELA、FIDATAのサイトでご確認ください。 掲載にないモデルに関してはお問い合わせください。 メーカーによっては使用できない場合もございます。 さて先日良い話がありました。 15年付き合いのあるお客様から1本の電話がありました。 某社のCD PLAYERが壊れたので買い替えをしたいということでした。 それから試聴の結果TADのプレーヤーを購入いただきましたが、納品の際に ハイレゾ聞いてもらったところその音質に驚きを隠せずFIDATAを購入いただきまし た。 実際先日のイベントでもデータ再生を行っているお客様に挙手をいただいたところ、 音質の面でやられている方が大半でした。 もちろん便利性もございますが、私はこのハイレゾにはほれ込むサウンドがあると 思います。 もちろんディスクでかけた方が良い音源があったりもしますが、ハイレゾではない と得られない感動もあると思います。 もうここまで来ました。 是非今一度その面白さをH.A.L.3にてご体験ください。 最後にDELA及びFIDATAに関しまして、代理店でもあるオリオスペック社から 入手いたします。こちらはアフターサポートを考えての対応となります。 購入後何かございましたら、直接H.A.L.3もしくはオリオスペック社にお問い合わせ ください。 オリオスペックホームページはこちら http://www.oliospec.com/ 2016年4月15日 H.A.L.3島 追伸 お気に入りハイレゾ音源を不定期ではございますが、ブログにて紹介していきます。 こちらはH.A.L.3が所有しておりますので、試聴も可能です。 是非ハイレゾの良さを感じてください。 リンク先はこちら http://dyna5555.cocolog-nifty.com/5555blog/2016/04/vol11649-1529.html

2016年1月17日 H.A.L.3 島