Sonus faber OLYMPICA II

◇ SPEC ◇

型式3ウェイ3スピーカー
ツィーター29mmDADソフトドーム型(アローポイント付き)
ミッド150mmコーン型×2
ウーファー150mmコーン型×1
クロスオーバー250Hz/2500Hz
周波数特性40Hz〜30000Hz
出力音圧レベル88dB/W/m
インピーダンス
推奨アンプ出力50W-150W
外形寸法(mm/本体のみ)H1055×W370×D472
重量本体30kg(一本)
仕上げWalnut/Graphite(受注生産)
以上 輸入元ノア(株)資料より ◆インプレッション◆ 既に日本での販売終了が発表されている、名機CremonaMの後継機種にあたるOLYMPICA II。 価格帯的に最も普及が予想される製品です。 3ウェイ3ユニットトールボーイ型の構成で、高域から低域までバランスよく鳴らしてく れます。OLYMPICAの特徴を堪能するには十分な音色です。OLYMPICA三機種全てに言えま すが、これまでパオロ・テッツォン氏が作成したスピーカーの技術が熟練度として表現 されていると感じます。 ・CremonaMとの比較 皆様に愛され続けたCremonaMですが、販売が終了しOLYMPICAに移行致します。 やはり気になるのが、この二機種の比較になります。 CremonaMがどういうスピーカーであったか…。 Sonusfaberの中堅機にしてもっともユーザーの多いクラスのスピーカーです。 リングラジエーターのツィーターから発せられる高域は色気のある鋭さと余韻のしなや かさが気持ちよく響きます。弦楽器が得意とされる大きな要因はここにあると私は思い ます。低域は大編成のクラシックを鳴らすと、ホールでの響きのように包み込むような 広がりを表現します。しかし、タイトな低域ではありませんので、スピード感のあるロ ックやジャズ等を鳴らす為にはオーディオボードやインシュレーターを使って調整する 必要があります。つまりは凡庸性に長けた製品ではなく、良くも悪くも色付けの強い製 品だという事です。 では、対してOLYMPICA IIはどういうスピーカーなのか。 「凡庸性」という事ではOLYMPICA IIはCremonaMを大きく上回ります。バランスと情報量 の多さ、一つ一つの音の正確さをOLYMPICAは持っています。そして、正確と言ってもモ ニタースピーカーと違う所は、色気を持っているという所。あくまで、家庭で音楽を楽 しむ為に作られたスピーカーであると音楽性と外見で感じることが出来ます。 CremonaMの後継機でありながら、まったく違う音色を奏で、しかし、Sonusfaberの根底 の部分をしっかり継承した作品です。