第2回目:(株)ステラ 取締役営業部長の堀川 力 を迎えて
                                           (H.A.L.3 島)

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今回は輸入代理店ステラ(株)の取締役営業部長の堀川 力さんとの対談をお届けし
ます。


「島」  堀川さん。よろしくお願いしますって他人行儀ですね。5555オープンの時
        からですから、もうすぐ丸12年ですね。早いもので

「堀川」もうそんなになるんですね。一緒に納品にいったのが懐かしいですね。

「島」  本当に良く納品にいきましたね。今は離れてしまいましたがGOLDMUNDの納
    品が多かったですね。それはそうと堀川さんはステラにどれぐらいいるん
    ですか?
     正式名称はステラヴォックスジャパンでしたが、当時からステラって呼ん
        でましたね。

「堀川」今はステラに名称が変わりましたが、そんなに違和感はないですね。
    ステラは20年以上になりますね。GOLDMUNDはステラが取り扱いを始めまし
    たが、やっていたら25年ぐらいですね。入社した時にはMIMESIS2プラスやM
    IMESIS9.5がありました。その時はマーティンローガンに力をいれており、
    その部署をメインに担当しておりました。

「島」  私もダイナに17年以上おりますが、私が入社した時にはGOLDMUNDSRシリー
    ズがあって憧れていたものです。堀川さんは最初からステラですか?
  
「堀川」私は地方出身ですが、昔からオーディオ好きで東京のオーディオも販売し
    ているお店で9年働いており、その後にステラへ入社しました。

「島」  そうだったんですね。
     販売経験もあるからお客様のお相手も上手なんですね(笑)

     さてちょっと昔話をしましょうか?

     私はお客様の購入履歴をしっかりとっているんですが、ちょっとさかのぼ
        ってみましょう。

     2001年に5555はオープンしたのですが、最初の大口の納品はGOLDMUND27EVO
        と28EVOとWILSON BENESCH ARCでしたね。その時は私は6Fにおりました。

「堀川」あの時WILSON BENESCHのDISCOVERYが人気時代で、GOLDMUNDとAYRE、AUDIO
    QUEST。MARTIN LOGANなどもありましたね。
 
   
「島」  そうでしたね。AYREも当時ステラでしたね。
    その当時6FではGOLDMUNDとAYREの比較のご希望のお客様も多かったです。
    方向性は違えども両方好きなアンプでした。

    それからSR PRE2、SR MONO2など出てきましたね。2002年の9月にGOLDMUND
    がEVOシリーズからMEに変更になったMIMESIS27ME、MIMESIS28MEの販売をし
    ております。カーボン天板になって落ち着いた音で非常に良かった記憶で
    す。
   
    2002年はAYREですとV5やK-3もありましたね。

「堀川」AYREはあの時は確かDCD/CDトランスポートのD1もあり、ステラとしては
    ハイエンドAVも非常に盛んでした。THETA DIGITALのカサノバ、カサブラン
    カ、GOLDMUNDではEIDOS38も出てきた時期ですかね。TAG MACLARENもありま
    したね。

「島」 その時代5555の4FはシネマH.A.Lというネーミングで高級シアターシステム
    の展開をしておりました。私は5555の前はシアター系の販売もやっており
    ましたので、良く覚えてますよ。

「堀川」あの時代は確かにAVが盛り上がった時期でいろいろありましたね。(笑)

「島」 確かに・・・。
    さて私はAYREも販売しておりましたが、圧倒的にGOLDMUNDが多いですね。
    当時毎月一緒に納品にいっていたような気がします。
    愛知県のM様宅にお伺いしたのは2006年ですよ。作業終了後一泊したのが
    懐かしいですね。

「堀川」懐かしいですね。一緒に温泉・・・。
    あれですね。当時はB&W、Sonus faber、WILSON AUDIOとGOLDMUNDの組み合
    わせでの納品が多かったですね。
   

「島 」一緒に納品した数は本当多かったですけど今でも付き合っているお客様も
    非常に多くてうれしい限りです。

    さてデーターを見ていると面白いです。特にパワーアンプの歴史。
   
    大ヒットモデルMIMESIS28シリーズ。これがモノラル化したんですよね。
    最初にMIMESIS18.4MEを購入されたお客様が2004年の春でした。世田谷のS
    様がGOLDMUNDに夢中になったのもこの時期ですよ。
   
    そうそう忘れてはいけないのが、ダイナプロデュースのGOLDMUND D/Aコン
    バーターMIMESIS21D。2003年末か2004年初旬かそれぐらいでしたね。

「堀川」ダイナさんで企画してくれGOLDMUNDに交渉したのを覚えております。
    当時ESOTERICのP-0用のDACとしてDUALができるモデルとしてご依頼いただ
    きましたね。GOLDMUNDも元気でしたね・・・

「島」 2005年に発売したプリメインアンプ MIMESIS330MEも良かったです。
    
    さて2005から2006年が変貌の時期ですね。
    この時代まではMIMESIS27MEの存在がありましたが、ここで販売終了になり
    ました。確かデジタル伝送に力をいれ始めた時代で、MIMESIS30MEというデ
    ジタル出力のみのプリアンプで、パワーアンプまではデジタルで伝送し、
    パワーアンプ側にDACを搭載しそこでD/A変換するという動きが始まりまし
    た。 
    パワーアンプのTELOS400が発売されたのも2006年ですね。
    ただTELOS200は少し遅れて発売し、MIMESIS18.4MEとTELOS200を併売してい
    た記憶があります。TELOS200を試聴した時にサイズを含めてMIMESIS18.4ME
    が好きなお客様もいると判断して、まとめて押さえてもらったように記憶
    もあります。

「堀川」そんなこともありましたね。
    GOLDMUNDのデジタル伝送は本人がどうしてもやりたかったことの一つです。
    それとアナログプリのMIEMSIS27MEですが、実は本国のラインナップからは
    消えており、日本用に作ってもらっていたんですよ。ただロッド生産の 
    為ステラとしてもこれ以上は難しく終了としました。

「島」 パワーはMIMESIS28シリーズからMIMESIS18.4になってきましたが、プリア
    ンプは27ME一本でしたね。本当に多くのお客様にご購入いただきました。
   
    中古が出てきた時に試聴しますが、今でも良いプリアンプですね。
    シンプルですし、デザインも良いですし。

「堀川」MIMESIS27は今となっては非常に個性的ですが、その個性が日本のお客様に
    評価されたんだと思います。

「島」 MIMESIS30MEのお客様も数人いらっしゃいますが、プリとパワーアンプの距
    離が遠い場合やドルビーデジタル、DTS対応でしたので、DVDも接続できる
    といったところでは非常に良かったですね。

    MIMESIS27MEが生産終了になり、次に登場したのがプリアンプとしてはMIME
    SIS27.3。これはこれでGOLDMUNDらしさを残したモデルでした。
    
    ただMIEMSIS27MEからすると・・・

    モジュールの問題ですかね。

    GOLDMUND話が多いのですが、2007年にPAWEL ACOUSTICSが出てきましたね。
    特にELEKTARAは私は一押ししていたのですが・・・

「堀川」PAWELが私どもも非常に素晴らしいスピーカーとして輸入を始めました。
    もともとアンサンブルのスピーカーを作った方の作品ですからね。
    生産が丁寧すぎて納期が予想以上にかかってしまい・・・
    輸入をするといったことの難しさですね。
    ただ島さんには本当に気に入ってもらっておりましたね。
    
「島」 ELEKTRAは見た目は別として音は良かったですね。
 
    さて今2008年のデーターを見ておりますが、この年にRGPCがスタート
    したのですね。これも大ヒット商品で多くのお客様に使ってもらっており
    ます。音の傾向はステラじゃないような感じでしたが(笑)

「堀川」おかげさまでRGPC。特に400PROはダイナさんも含めて全国的に販売しても
    らいました。今でも人気商品ですね。

「島」 もう5年経つんですね。早いですね。
    そうそう2008年はGOLDMUNDヴァージョンアップ時代に突入ですよ。
    クロックだったり、ヴォリュームだったり。
    良いヴァージョンアップでしたね。
    個人的にはそうでもないものもありましたが・・・
    お客様の傾向をしっかり把握してヴァージョンアップもお勧めしておりま
    したので!!
 
「堀川」そういう時代もありましたね。あのヴァージョンアップはかなり好評でし
    たよ。あの時は一緒に色々とやりましたね。

「島」 おっと忘れてはいけないブランド。VIVID AUDIOも2008年に出荷記録があり
    ます。お披露目ということで青山まで出かけました。
    豪華なお披露目でステラさんが力をいれていく姿勢が感じ取れました。

「堀川」VIVID AUDIOも5年以上になりますね。
    当時ユニット生産まで自社でやっているブランドが欲しかったんですよ。
    運よくVIVID AUDIOを取り扱えるようになりました。
    オリジナルノーチラスの設計者ですしね。

「島」 G1も納品に行きましたね。
    2009年はEINSTEIN、BRINKMANN。

「堀川」そうですね。この時代はドイツ製品が多いですが、オーディオショーが
    アメリカのCESとドイツのミュンヘンで開催されており、そこで見つけてく
    るといった感じですが、ミュンヘンの方が多かったかもしれません。

    実際は事前に調べてある程度絞り込んでそのブースに行ったり、あらかじ
    めアポイントメントを取ることもあります。
    
「島」 そういった感じで新規のブランドを取り扱うんですね。
    海外だとヴォルテージが合わないのでは?

「堀川」サンプル機を購入するのでが、日本の電圧100Vで使える品物を準備しても
    らうので、時間がかかる場合もあります

    もちろん音質だけではなく、日本マーケットの状況もしっかり話をした上
    でパートナーとしてやっていけるかというのも重要ですので、そういった
    ところもしっかり話をします。

「島」 我々販売店からするとアフターの面が一番心配です。
    それと納期ですね。

「堀川」重々承知しております。
    それでもご迷惑をおかけすることもありますね。特に納期など・・・


「島」 しかしステラさんは色々やりますよね。
    自社製品まで出してしまうところなど。

「堀川」TechDAS AirForceOneの事ですね。弊社会長の西川がアナログターンテー
    ブルでデジタル再生に引けを取らない静粛性の実現という夢を託した製品
    です。
「島」 しかし堀川さんと10年以上ですが、納品に関しても良い思い出ですし、
    試聴会も結構やりましたね。
    
「堀川」結構やりましたね。
    知っているお客様達が多くお集まりいただき、アットホームな感じで良か
    ったですね。しかしイベントは島さんが何を言い出すか・・・。
    打ち合わせがあまりないですからね
    
「島」 ここはステラさんとの付き合いが深いことは事実ですが、ステラさんが取
    り扱うブランドは好きになることが多いんですよね。
    やっぱり音で選んで輸入しているからでしょうね。
    
    イベントに関しては、イベント中に疑問を持ったりしたときについつい
    私もいちお客様の立場で聞いてしまいます。
    すいませんね(笑)

    しかしあれですね。上手なことにステラさんの方向性でないものはゼファ
    ンさんが取り扱っていますね。

「堀川」ステラが主にヨーロッパの製品を輸入しておりましたので、ゼファン設立
    当初は主にアメリカの製品が多かったです。現在はブランドが多様化して
    線引きが難しくなりましたが  そのような事から、現在ステラで輸入し
    ているConstellationAudioはヨーロッパ製と思われている方がたまにいら
    っしゃいます。音、デザインから来るイメージなんでしょうね

    
「島」 確かにゼファンとステラは兄弟会社ですが、すみ分けがしっかり出ている
    ように感じます。

    さて2010年はVIVID G2が発売され、GOLDMUNDですとMETISシリーズですか
ね。
    TELOS350などもこの時期になります。MAGNEPANの再発もこの時期ですね。
    2011年から2012年はEINSTEINのプリメインアンプが評価され、多くのお客
    様に購入いただきました。しかし箱から出しにくかった・・・。
    こういったところが海外製品ですかね。

「堀川」EINSTEINも気に入ってもらえてましたものね。
    実はMAGNEPANはアフターはやっていたのですが、本国との話し合いで
    復活させました。
    EINSTEINの梱包は島さんから文句言われましたね。
    その後改良するように話をして取り出しやすくしております。
    実際我々も出すのに苦労しましたからね(笑)

「島」 2012年は前代理店から引き継いだDevialetですね。
    引き継いだ当初は4Fでは展示しておりませんでしたが、個人勉強会
    を開いてもらって説明を聞くと面白い製品だなと思い、やり始めました。
    相方の天野もSDカードと格闘してました

「堀川」基本設定で使用する場合は、そのまま使えますが端子の設定替えやWiFiス
    トリーミングをやられる場合はSDカードに変更した情報を入れる必要があ
    ります。
    弊社のホームページにも方法をアップするなどして対応しております。

    また、このメーカーはアップグレードを積極的に行います。それによって
    最新の状態にできるのも大きな魅力だと思います。今回の新製品はハード
    的にも変更があり有償ですが、ソフトウエアーは基本的に無償提供されて
    きました。


「島」 確かに・・・
    2012年はG3でしょう!!
    
    結構話しましたね。でも懐かしいでしょう

    

    最後に輸入代理店に一言物申すですは無いですが、ここ数年良いものとは
    思いますが価格の高いものが多すぎると思います。

    このあたりをどうにかして欲しいなと思っております。

「堀川」VividAudioもそうですが、シリーズのトップモデルを先に製品化して、そ
    の技術を応用していく事によってよりお求めやすい製品作りを行っている
    ケースもあります。

    ただ我々もメーカー本国に要請を出すことも多く、話し合いも行っており
    ます。

    良い商品を見つけるように我々も努力していきます。

「島」 生意気なことをいってしまいました・・・

    これからも一緒に良いオーディオの展開をやっていきましょうね。
    納品のお手伝いも(笑)

    これからもよろしくお願いします。

「堀川」頼りにしてますよ!!
    こちらこそこれからもよろしくお願いします。




2013年7月8日 H.A.L.3 島