GUEST & TALK

GUEST & TALK Vol.7

 

< LINN URIKA II >



LINN LP12 内蔵型のフォノイコライザー URIKA II の発売開始がアナウンスされ、それがどのような製品なのかを少しだけレポートしたのが前回の記事。その後、実際の再生パフォーマンスは試聴会を開催してご参加の皆様とも体験しました。それから約2ヶ月、フロアーのLP12もURIKA II 仕様へアップグレードが完了し日々再生を行っています。試聴会では KLIMAX LP12 での比較再生と KLIMAX EXAKT sytem での再生、その後スピーカーを JBL 4367 へ変更しての再生など様々な組み合わせで針を落としその音を聴くことができました。

今度はフロアーにも展示している AKURATE LP12 での URIKA、URIKA II での再生を行ってみる事に。AKURATE はユーザーの多いラインです、私たちもその設定で比較再生ができることを待ち望んでいました。閉店後にシステムを組み上げて準備完了、トレードセンターから厚木を迎えて私(柴田)と2名のみ、静かに再生時間のスタートです。

 

柴田「予定より遅くなってしまいましたね、お待たせしました。」

厚木「だいじょうぶだよ!!」

柴田「思い出すと LINN URIKA IIの試聴会は3月10日、KLIMAX LP12 での URIKA と URIKA IIの比較再生も交えて行いましたね。今回は AKURATE LP12 での URIKA とURIKA IIを再生してみたいと思います、僕たち2人だけで。2人でレコードを持ち寄って再生しようかと思いましたが時間も考えて僕のレコードは今回お休みにします。」

厚木「はい、レコード持ってきましたよ。」

 

<Playback System>

Player:LINN AKURATE LP12 (URIKA)

Player:LINN AKURATE LP12 (URIKA II)

Player:LINN KLIMAX DS/3

Pre amp:Mark Levinson No.52

Power amp:Constellation Audio Taurus mono

Speakers:JBL 4367WX


柴田「スリット入りが URIKA、そうでない方が URIKA II ですからね。アームは AKITO、カートリッジが Krystal、サブシャーシが Kore、外部電源が RADIKAL-AK、スタンダードな AKURATE LP12の組み合わせに URIKA と URIKA II がそれぞれスタンバイしてあります。」

厚木「了解、それじゃあ早速コチラからいきます。」

< Nat “King” Cole / Love Is The Thing / When I Fall In Love / Capitol W-824 >

厚木「こういう曲が本当に心地良く聴けるっていうのが大事なんだと思うよ。」

柴田「URIKA でこのパフォーマンスだからね、うっとりして溶けちゃいそう。」

厚木「では URIKA 2 で針を落とします。」

厚木「スゴイね、俺はこういう音で聴きたいって思える音がしてるよ、素晴らしい。見て、このストリングの美しさたるや。URIKA でもそれは十分にあったけど URIKA II の音を聴くとちょっと重たくて平面的に思えるような気がするくらいだね。」

柴田「演奏もグッと落ち着いた気がする、一息分ゆとりが出てるような。初めて聴く曲では無いけれど URIKA II では無意識に目が開いてしまったし、新鮮な気持ちで演奏に添えましたよ。」

厚木「それでは次いきますよ。」

< Helen Merrill featuring Stan Getz / Just Friends / Just Friends / Emarcy 842 007-1 >

 

厚木「この曲だと自宅で再生している時の満足できない時が URIKA で、充実感を感じた時が URIKA II だ。。それは Getz との関わりにおいて、親近感を強く感じたほうが URIKA II であったからです。」

柴田「歌い手がいる曲なんかは URIKA II でバックの演奏がより見えてくる。にしてもスタン・ゲッツ、シビれるな。」

厚木「続いてこちらです。」

< Joao Gilbert / Aguas De Marco / Aguas De Marco (三月の水) / Polydor 2451 037>

 

厚木「これね、演奏の主役がジョアンのギターだってことが、聴き比べるとはっきり分かるよ。URIKA だと彼の声が主役に聴こえるよ。URIKA IIはそれがギターだってことを教えてくれるような演奏に聴こえる。」

柴田「刻み方の聴こえがこんなにはっきり違うと別のテイクみたいに感じるなぁ。これこそ最も分かりやすい変化かもしれない。」

厚木「コレは驚いたね。」

厚木「ドンドンいきます、」

< Jaco Pastorius / Donna Lee 〜 Come on Come Over / Epic PE 33949 >

 

厚木:( URIKA の後に URIKA II を聴いて) 「早いね!!、とにかく早い。こんなに簡単に弾いちゃうんだって楽に魅せてくれてる。あと、1曲目に続いて出てくるブラスの一発でさ、俺はメンバー全員と一気に知り合いになれたよ。「初めまして、って。」あそこの皆んなと握手できたね。URIKA で聴くとそれも素晴らしいんだけど、URIKA II での再生はそういう感触をモロに出しちゃうね。」

柴田「イントロのベースソロに絡んでるパーカッション、コレが軽やかだったなぁ、ベースとパーカションだけで目の前にこんなにも豊かな空間が出来上がっていたというのを感じさせられた。URIKA ではパーカッションがベースに重なっていたようにドスドスって感じに聴こえてたのが無くなって、お互いが自由に動き回っているのが分かる。演奏が進むにつれ楽器それぞれが立体的なんだけど、そのままに残らず演奏の進みに沿って積み上がっては消えて行くっていうのが目の前で良く分かる。」

厚木「そうね、ドスドスって感じがね。」

厚木「さて、次です、」

< Stan Getz & Bill Evans / Night and Day / Verve V6-8833 >

 

厚木「こちらは URIKA II から針を落としてみますよ。」

柴田「あら、スタン・ゲッツとビル・エヴァンス、2人とも滅茶苦茶ノッてるなぁ。」

厚木「ネ、はち切れそうな感じ出てるよね、危うい感じまで聴こえるよね。」

柴田:( URIKA に切り替えて)「あ、少し落ち着いたな。こっちは安心して聴けるというか、枠内って感じがする。」

厚木「そうだね、さっき( URIKA II)はバックの黒人より白人2人の方が熱くてさ、この2人がお互いを凄く意識している空気が音で伝わるよ。」

厚木「さて、最後です、」

< Lola Bobesco / L’AGE D’OR DU VIOLIN / Haendel No4 Sonate ? Adagio / ALPHA CL3008 STEREO >

 

柴田「この演奏は比較しなくていいかも。。」

厚木:(URIKA から URIKA IIを聴いて)「個人的にはこの盤が一番はっきり違いが出たと思いました。」

厚木「45年間LPレコードを再生してきて、出来上がってしまったアナログサウンドの固定概念に URIKA II は風穴を開けてくれたな!!。」



(試聴を終えて)
柴田「今日聴いた限りでは、やっぱり全体的に URIKA での再生に重さを感じた気がしますよ。それは URIKA IIと並べたから感じたことだけど、だから URIKA II の再生力というか音楽の魅せ方に驚いたという。Joao Gilbert の演奏は独奏だからあの時は特に体感するものが大きかった。」

厚木「そうだね、音の「ある一箇所」とかここが出るとか出ないではなくて、(ゲッツとエヴァンスの時みたいに)演奏のニュアンスで伝えてくるところが恐ろしいね、ホントあの2人の勢いは URIKA IIで再生した時に驚いたよ。ジャコの時もそうだし、曲や演奏そのものの聴かせ方を変えちゃって、そうやって伝えてくるってことが URIKA IIの凄いところなんだと思ったよ。これをさぁ、LINN は自分たちで超えていってるんだから。これこそが素晴らしいよね、URIKA の音だって本当に素晴らしい音だよ、だけど URIKA IIでそれを超えちゃったんだから。」

柴田「はっきりそう感じる。どの曲を再生しても同じように感じたのはその部分だったと思う。細かく言っていくとキリがないんだろうけども、それらを一気に全部やってるから目が行くところがその一箇所ではなくてもう目の前の演奏全てになってる。ちょっと大袈裟に言うと、URIKA での再生にはレコードプレーヤーに付いて回る「調整」、調整するぞっていう気持ちが出てくるんだけど、URIKA IIにはその気持ちが出てこない。すごく整ってるというか、ブレてないと言えばいいのかも。」

厚木「そうだね、URIKA IIでもLP12の心臓部であるスプリング、アームの高さ、針圧という基本調整は必要だけど、それ以外に調整の手を出さなくても良いよって、あとはこっちでやってるから大丈夫だよ。って言ってくれてるよね。」

柴田「そうなると、寂しくなったりしない?」

厚木「ゼンゼン、しないっ!!」

柴田「ところで、URIKA IIには必ず LINN DS (EXAKT Link付)が必要ですからね。」

厚木「はい、そこがポイント。RADIKAL も必要なので Lingo電源 や Majik LP12 の方はそちらも必要になります。だから URIKA IIと言ってそれだけを購入に考えるだけではないのでちょっとステップが必要なところがありますね、そのあたりは私達に相談して下さい。」

柴田「そうですね、是非相談して下さい。 」

厚木「あ〜、気持ちよかった!!、セッティングも良かったヨ!!」

柴田「それじゃ終了、って言いたいけど、もう一回 Nat King Cole 聴いてもいい?」

厚木「えっ?、いいけど。。。」

< Nat “King” Cole / Love is The Thing / Stardust / Capitol W-824 >

 



URIKA と URIKA II、まずはどちらも素晴らしいフォノイコライザーだとお伝えしておきます。ふと思い出したのは URIKA を使用されているお客様がご自身のレコードを数枚、50年、60年、70年代の録音盤をお持ちになり来店され URIKA II での再生を試聴された時のこと、「今、この音の方がその時代のサウンドを聴かせてくれているような気がします、なんだか空気まで。URIKA II になればサウンドが新しくなる訳じゃないんですね、それぞれの録音そのものに時代も含めてより深く近づけているようです。その時、きっとこんな雰囲気だったのだと。」と感想を言われました。その感想と自分自身が同じ気持ちだった事に妙に安心して一緒に聴き続けていました。

URIKA II になっても変わらず本体の内部に完全に隠されているフォノイコライザーとして、今回はその見えない部分の大きな変化を改めて再生しその音で聴くことが出来ました。参考に頂けるかどうかは分かりませんが、何かを少しでも想像してもらえたとしたら幸せです。

厚木、柴田

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